心房細動


  • 概念
  • 心房波350/min以上
  • 細動波が見えなくてもRR間隔が不整ならば診断してよい
  • 65歳以上では5%でみられる

  • 分類
  • 発作性心房細動: 数秒から半日以上持続
  • 持続性心房細動: 数日から数週間持続、治療により洞調律に戻る可能性のあるもの
  • 慢性心房細動: 除細動できない恒久性のもの

  • 病態
  • 成因
  • きっかけとなる心房期外収縮の約90%は肺静脈や上大静脈への迷入心筋細胞から発生するという報告がある
  • 甲状腺機能亢進症を必ずチェック
  • 心房中隔欠損では起こりやすい
  • 若年者(60歳未満)
  • 夜間や食後(迷走神経過緊張)に多い
  • 副交感神経過緊張→アセチルコリン感受性Kチャネルの開口→活動電位持続時間が短縮
  • 抗コリン作用をもつジソピラミド、シベンゾリン、ペルメノールが効果的
  • 高齢者
  • 昼間の時間帯が多い
  • 交感神経過緊張→β刺激→遅延性流Kチャネル活性化→活動電位持続時間短縮
  • β遮断薬が有効
  • 電気的リモデリング
  • 慢性化に至る進行性の特徴の理由として電気的リモデリングが考えられている
  • L型Caチャネル量減少→活動電位短縮(、さらに心房収縮力低下→心房圧上昇)
  • Naチャネル量減少→心房内興奮伝導速度低下(→さらに心房収縮の同期性を悪化)

  • 治療
  • 血圧低下や心不全症状が強いとき
  • 電気的除細動の適応
  • ヘパリン投与により塞栓症予防をはかってから行う
  • R波に同期させ100Jから始め、無効な場合220J、300Jと増していく
  • 状態が許すとき
  • 十分な抗凝固療法を行ってから抗不整脈薬による除細動を試みる
  • ジギタリス: 頻拍には第一選択、頻拍をコントロールしてからクラスTaジソピラミドプロカインアミド
  • β遮断薬: 甲状腺機能亢進症カテコラミン感受性↑、β受容体↑)によい適応
  • Ca拮抗薬
  • 除細動後もワルファリンを4週間投与
  • 一年以上持続、左房径5cm以上に拡大、2回以上の除細動が試みられた例
  • 除細動の適応とはならない
  • 心室レートの適正化
  • 塞栓予防
  • ワルファリン: 塞栓の危険因子(孤立性心房細動、高齢者、高血圧糖尿病心不全、既往など)があるとき
  • アスピリン: 塞栓の危険因子がないとき、脳出血の危険が少ない


  • ref25;ref26;ref55;ref4;ref1
  • 050606;050706;050727
  • 偽性心室頻拍


  • 概念
  • WPW症候群における発作性心房細動はδ波を伴う(Kent束を心房から心室に流れる)のでQRS幅が拡大し心室頻拍のように見える
  • 心室細動に移行することがある

  • 鑑別
  • 心室頻拍は規則的な頻拍だが偽性心室頻拍心房細動を反映して不規則的
  • 正常なときにδ波が認められれば容易に診断できる

  • 治療
  • 副伝導路を抑制し心房の不応期を延長させるジソピラミドプロカインアミドを用いる

  • 禁忌
  • ジギタリスベラパミル: 副伝導路の伝導性を亢進させる


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