特発性間質性肺炎

  • idiopathic interstial pneumonias

  • 概念
  • 原因不明の間質性肺炎の総称
  • 肺胞隔壁の肥厚、結合組織の増加とともに蜂巣肺をきたし、肺構築の改変と縮小をきたす
  • 拘束性換気障害、拡散障害を認め、徐々に呼吸不全に至る
  • 急性増悪をきたすことがある
  • 喫煙者に高率にみられるがその関与は不明
  • 男性、高齢者に多い

  • 分類
  • 特発性肺線維症: 病理像はusual interstitial pneumonia
  • その他の間質性肺炎: 病理像をそのまま疾患名としている
  • 急性間質性肺炎: 病理像はdiffuse alveolar damage

  • 病態
  • 免疫複合体により肺胞マクロファージの活性化→メディエーターを産生し線維芽細胞の動員と増殖をさせる
  • Th2サイトカインの優位な病態

  • 症状
  • 初発症状
  • 乾性咳
  • 体動時の呼吸困難
  • 発熱を伴うこともある
  • 急性増悪時
  • 上気道症状
  • 発熱
  • 関節痛
  • 筋肉痛

  • 身体所見
  • 捻髪音 fine crackles: 特異的所見、病変の進行とともに上肺野に広がる
  • ばち指: 20〜40%
  • チアノーゼ: 病変の進行で認める

  • 検査
  • 血液検査
  • SA-A,SA-D:
  • 肺サーファクタント蛋白質 surfactant protein
  • 70〜85%の陽性率
  • KL6: 約80%の陽性率
  • LDH赤沈は感度、特異度は高くない
  • 白血球もしばしば増加
  • 胸部X線
  • 下肺野、外側優位に左右対称性に粒状・網状影がびまん性にみられる
  • 横隔膜挙上
  • 蜂巣肺: 特発性肺線維症に高頻度だが、その他の間質性肺炎では頻度低い
  • 上肺野に気腫性病変を伴う場合があり血流が減少し透過性が亢進
  • 胸部CT
  • 高分解能CT(HRCT)
  • 呼吸機能検査
  • 拘束性換気障害
  • 拡散障害
  • 気管支肺胞洗浄
  • 肺胞マクロファージが多数
  • リンパ球の著しい増加はその他の間質性肺炎を考える
  • 67Gaシンチグラフィ
  • 活動性の評価に有用
  • 肺生検: 確定診断
  • 胸腔鏡下肺生検が望ましい

  • 合併
  • 肺癌: 20〜30%
  • 呼吸器感染症
  • 気胸

  • 治療
  • ステロイドシクロホスファミドの併用
  • 特発性肺線維症にはステロイドの有効性はほとんど期待できない
  • 非特異型間質性肺炎BOOPではステロイドが比較的有効

  • 予後
  • 特発性肺線維症の平均生存率は症状発現から3〜5年
  • 非特異型間質性肺炎の予後は比較的良好


  • ref1,p832
  • 050803;051016

  • 特発性肺線維症

    その他の間質性肺炎

    非特異型間質性肺炎
    BOOP
  • bronchiolitis obliterans organizing pneumonia

  • 概念
  • 以下の病理組織所見を有する臨床病理学的概念
  • 閉塞性細気管支炎・器質化肺炎の所見が斑状に分布する
  • 種々の程度の単核細胞浸潤が間質にみられる
  • 肺胞腔に泡沫細胞がみられる
  • 肺の既存構造は保たれ蜂巣肺形成・広範な間質性線維化は認められない

  • 臨床症状
  • 急性または亜急性に発熱咳嗽呼吸困難で発症することが多い
  • fine cracklesを聴取することが多い

  • 検査
  • 血液検査
  • 白血球増加: ときに軽度の好酸球増加
  • 赤沈CRPの軽度から中等度の上昇
  • SP-A,SP-Dの上昇
  • 画像
  • air space consolidationを伴う斑状影
  • 粒状、結節状陰影
  • 胸部CT: 胸膜直下や気管支血管影に沿って濃度上昇
  • 気管支肺胞洗浄
  • リンパ球増加
  • CD4/CD8比低下
  • 呼吸機能検査
  • 拘束性障害
  • 拡散障害

  • 診断
  • 肺生検
  • 原因となる疾患の除外: 薬物性間質性肺炎放射線肺臓炎/放射線肺線維症膠原病性間質性肺炎、慢性好酸球肺炎過敏性肺炎など

  • 治療
  • 無症状例や軽症例では経過観察
  • 中等症例ではステロイド療法
  • 重症例ではステロイドパルス療法

  • 予後
  • 一般的に予後良好


  • ref1,p827
  • 050804
  • 急性間質性肺炎

  • acute interstitial pneumonia (AIP), Hamman-Rich Syndrome
  • Contents