原発性肺癌


  • 概念
  • 気管、気管支、肺胞領域を起源として発生する上皮性悪性腫瘍の総称
  • 日本の肺癌による死亡者数は年間で男性約4万人、女性約1万5千人(癌で最多)
  • 特に高齢者肺癌の発生が多くなっている

  • 病因
  • 喫煙
  • タバコの煙中にあるベンツピレンなどに発癌性
  • 喫煙指数(一日の本数×年数) > 800で危険が高くなる
  • 喫煙者に比して男性4〜5倍、女性2〜3倍の肺癌死亡率
  • 肺扁平上皮癌小細胞癌
  • 化学物質( ⇒職業癌): 石綿、クロムヒ素、ニッケルカルボニル、コールタール
  • 遺伝子異常
  • 多段階発癌の遺伝子異常

  • 臨床症状
  • 早期肺癌では症状に乏しく、臨床病期T,U期では約60%が無症状
  • 閉塞性肺炎: 肺扁平上皮癌小細胞癌で起こりやすい
  • Horner症候群
  • Pancoast症候群: 腕神経叢と隣接した肋骨および椎骨の浸潤による上肢の痛み、しびれ感
  • 上大静脈症候群

  • 腫瘍随伴症状
  • 骨関節症状
  • ばち指: 肺扁平上皮癌で多い。血液ガス正常でも出現することある(Marie-Bamberger症候群)。
  • 肥大性骨関節症: 腺癌、扁平上皮癌で多い
  • 癌性ニューロパチー: 頻度は約1%
  • 大脳皮質変性症
  • 亜急性小脳変性症
  • 脊椎症
  • 末梢神経障害
  • Lambert-Eaton筋無力症
  • 皮膚筋炎
  • 異所性ホルモン産生
  • ACTH: 小細胞癌で多い
  • ADH: 小細胞癌で多い
  • ANP: 小細胞癌
  • PTHrP: 肺扁平上皮癌で多い (⇒悪性腫瘍に伴う高Ca血症
  • hCG: 大細胞癌
  • サイトカイン産生
  • 造血因子: 大細胞癌肺腺癌、著明な白血球上昇
  • IL-6産生: フィブリノーゲンCRP血小板の上昇

  • 検査
  • 胸部X線
  • 中枢性: 早期肺癌は無所見であることが多い
  • 末梢性:
  • 検診や他の病気で受診中に発見されることが多い
  • 高分化腺癌や細気管支肺胞上皮癌は炎症様で淡い辺縁不鮮明な斑状陰影を呈し、増殖速度が遅い
  • 胸膜への浸潤が多い
  • 胸部CT
  • 喀痰細胞診
  • 早期発見に有用
  • 陽性率: 肺門部肺癌70〜80%、肺野型肺癌30〜50%
  • 確定診断
  • 経気管支: 気管支生検法、擦過細胞診
  • 経皮的: 針生検(CTガイド下)
  • 開胸: 部分切除

  • 病期分類
  • 小細胞癌
  • TNM分類(-画像-
  • 小細胞癌
  • LD(limitied disease)とED(extensive disease) -画像-
  • 骨髄への転移が多く骨髄穿刺が行われる

  • 治療
  • 小細胞癌
  • LD: 放射線療法と化学療法(PE療法;シスプラチン+エトポシド)が標準
  • ED: PE療法、CAV(シクロホスファミド+ドキソルビシン+ビンクリスチン)、イリノテカン(トポイソメラーゼT阻害作用)+シスプラチン
  • 小細胞癌
  • VAのN1まで手術適応: ただし単発脳転移では手術もありえる
  • 肺機能: 術前で%VCが75%以上、1秒率が60%以上、術後肺活量が1000ml以上が予想されるもの

  • 予後
  • 診断されて手術できるのが3割
  • 手術して5年生存できるのが3割


  • ref4;ref1,p876;ref23
  • 050801;050802;050912
  • 小細胞癌


  • 概念
  • 肺門部発生が多い
  • 気管支壁内の沿って増殖進展することが多い→無気肺、閉塞性肺炎の合併は少ない

  • 病理
  • -画像-
  • -画像-



  • ref1
  • 050801;050912
  • 肺扁平上皮癌


  • 概念
  • 喫煙との因果関係が最大
  • 肺門部発生が多い

  • 病理
  • 喀痰細胞診Papanicolaou染色
  • N/C比が大きくクロマチンに富む異様な核
  • 角化傾向の強いものは細胞質が黄色に染まる -画像-
  • 角化傾向のないものは細胞質が青色に染まる


  • ref23;ref1
  • 050801;050912
  • 肺腺癌


  • 概念
  • 日本で最多の肺癌(40%以上)
  • 女性の肺癌の約70%
  • 癌性胸膜炎を伴いやすい

  • 病理
  • 喀痰細胞診Papanicolaou染色
  • 集塊をなす←基底膜で隣接する細胞と結合
  • N/C比大きく核小体の大小不同が目立つ
  • 組織
  • -画像-



  • ref23;ref1
  • 050801;050912

  • 大細胞癌


  • 概念
  • 末梢発生
  • 胸膜播種はまれ
  • 腸管壁や腸間膜リンパ節への転移頻度が高く、イレウス症状を引き起こす


  • ref1
  • 050801
  • 小型肺腺癌


  • Noguchi分類
  • TypeA、Bでは手術で5生率100%→縮小手術?


  • 肺胞上皮癌


  • 概念
  • 肺胞や気管支などの肺の基本構造を保つように増殖する

  • X線
  • 孤立性の結節影を呈することもあれば、大葉性肺炎のように肺葉単位に浸潤影を認めることもある

  • 粘表皮癌


  • 概念
  • 気管支腺由来でほとんどが区域気管支よりも中枢に発生する

  • 治療
  • 治療は肺癌に準じた肺葉切除を行なう
  • 大気管支に発生したものでは加えて気管支形成術を行なう


  • 気管支カルチノイド

  • カルチノイド

  • 概念
  • 主として主気管支に認められる
  • 他の肺癌に比べ若年発生


  • ref1
  • 050801
  • 腺様嚢胞癌


  • 概念
  • 気管腫瘍で最も頻度が高い


  • ref23
  • 050802
  • Contents