多発性硬化症

  • multiple scletosis; MS

  • 概念
  • 中枢神経組織に脱髄病変を多巣性、多相性に生じる
  • 若年成人、特に女性に多い
  • 日本には比較的少なく、高緯度地域に多い
  • 原因は不明

  • 病理
  • 髄鞘の破壊
  • 軸索は比較的温存
  • 小静脈周囲に単核細胞やマクロファージの浸潤
  • 病巣が古くなると硬化性病巣を呈する

  • 症状
  • 前駆症状: 約10%で頭痛発熱悪心嘔吐など
  • 発症様式: 半分以上は急性または突発性で一週間以内にピークに達する
  • 神経症状:
  • 中枢神経障害に基づくどんな症状でも出現しうる
  • 球後視神経炎: 視神経乳頭の耳側蒼白
  • MLF症候群: 両側性では可能性が高い
  • Lhermitte徴候: 頸部を前屈した際の背中を下行する電撃痛
  • 有痛性強直性痙攣: 四肢の一部に異常感覚を伴いテタニー様の強直性痙攣

  • 検査
  • 髄液検査
  • 増悪期に軽度のリンパ球主体の細胞増加
  • 1/2の症例でIgG増加
  • oligoclonal IgG band: 約60%で陽性
  • MRI: 最も重要性が高い
  • T1強調画像: 低信号
  • T2強調画像: 高信号
  • ガドリニウム造影: 急性期の活動性病巣で造影効果

  • 大脳誘発電位
  • 病損の存在の確認、障害の程度、浅在病巣の検出などを目的とする

  • 経過
  • 再発寛解型: 30〜45%
  • 二次性進行型: 40〜55%、再発寛解を繰り返した後に進行性に悪化
  • 一次性進行型: 15%、の再発寛解を繰り返さずに悪化していく

  • 治療
  • 再発抑制の治療
  • インターフェロンβ: 平均年間再発率を約30%減少させる
  • 急性増悪期および再発時の治療
  • 副腎皮質ステロイドパルス療法:
  • なるべく早期に行う
  • 急性増悪期間を短縮させて後遺症を軽減させる
  • 慢性期の神経後遺症に対する治療
  • 対麻痺に対して: 褥瘡の予防、良性肢位の保持と関節の他動運動、排尿障害対策、尿路感染対策
  • 痙性麻痺に対して: 抗痙縮薬
  • 有痛性強直性痙攣に対して: カルバマゼピンフェニトイン



  • ref1,p2048
  • 050717
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