アセトアミノフェン中毒


  • 病態
  • 治療容量では、約90%が肝臓で不活性の代謝産物となり尿中に排泄され、残りはチトクロームP-450酵素系により酸化され毒性の高い代謝産物(NAPQI)となる
  • NAPQIは還元型グルタチオンと反応して不活性産物になり尿中に排泄される
  • 過量摂取では、還元型グルタチオンが枯渇し、NAPQIが蓄積して肝毒性を発揮する
  • 成人における中毒量は 7.5g、小児では 140mg/kg とされる
  • チトクロームP-450の活性亢進(←慢性アルコール依存症)や還元型グルタチオンの低下(←栄養不良や最近のアルコール過飲)を伴う患者では治療量であっても中毒症状の発生の可能性がある

  • 症状
  • stage1(〜24時間): 悪心嘔吐など。無症状のことも多い。
  • stage2(〜48時間): 肝炎症状(右季肋部痛、悪心全身倦怠感など)。トランスアミナーゼ上昇。
  • stage3(〜96時間): 肝障害が最も顕著になる。急性尿細管壊死急性膵炎、心筋壊死が生じることもある。
  • stage4(〜2週間): 肝障害を乗り越えれば、正常な肝機能を回復する。

  • 診断
  • 4〜24時間の間に血清アセトアミノフェン濃度を測定する(Rumack-Matthewのノモグラムの直線より上方にあればN-アセチルシステインによる治療が必要) -画像-

  • 治療
  • 摂取後4時間以内では活性炭を投与
  • N-アセチルシステイン(グルタチオン前駆物質)を投与
  • 嘔吐に対して制吐薬の積極的投与が必要となることがある


  • ref2,p1082;ref1,p114;ref73
  • 050524;051226
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