頭部外傷

脳挫傷

  • cerebral contusion

  • 概念
  • 皮質を中心とする脳実質の一次性損傷
  • 直撃損傷や対側損傷、回転運動による
  • 前頭葉や側頭葉の底部や前部が好発部位となる
  • 多くは二次性の脳内血腫を生じ、これは24時間以内に完了する

  • 症状
  • 多くは受傷直後から意識障害
  • 脳内血腫合併の症状

  • 検査
  • CT: 高吸収域と低吸収域が混在。症状の変化により経時的な撮影が必要。

  • 治療
  • まずは頭蓋内圧上昇に対しての保存的療法
  • 保存的療法でも臨床症状の増悪がみられれば外科的治療
  • 脳内血腫脳挫傷部の切除
  • 状況により外減圧術

  • ref61
  • 051226
  • 急性頭蓋内血腫

  • acute intracranial hematoma

  • 概念
  • 頭蓋内に血腫がたまり脳圧迫を起こすもの
  • 急性硬膜外血腫急性硬膜下血腫脳内血腫に分けられる
  • 頭蓋骨骨折がある場合はリスクが高くなる
  • 受傷後早期に診断し早急に血腫を除去する必要がある

  • 診断
  • 受傷後の意識障害の経過が重要で、確定診断には頭部CTが必須となる
  • 初期意識障害→意識清明期→血腫の圧迫による意識障害: 急性硬膜外血腫で典型的(←一次性脳損傷がない)
  • 初期意識障害→意識半清明期→血腫の圧迫による意識障害: 脳挫傷脳内血腫急性硬膜下血腫でみられる


  • ref61
  • 051226

  • 急性硬膜外血腫
  • acute epidural hematoma

  • 概念
  • 硬膜と頭蓋骨内面との間に生じる血腫
  • 硬膜血管の損傷による(中頭蓋窩→中硬膜動脈、前頭蓋窩→前篩骨動脈、上矢状洞部→上矢状静脈洞、後頭蓋窩→横静脈洞)
  • 意識清明期があり、早期に血腫が発見され適切に治療されれば転帰は良い

  • 症状
  • 初期意識障害
  • 意識清明期: 強い頭痛嘔吐がみられる
  • ヘルニア徴候

  • 検査
  • 単純X線: 骨折線がみられれば要注意
  • CT: 骨折面に接して凸レンズ型の高吸収域。受傷直後では血腫が形成されていないことがあり、症状に変化があれば繰り返し撮影が必要。

  • 治療
  • 緊急血腫除去術
  • 出血源の止血


  • ref61
  • 051226
  • 急性硬膜下血腫
  • acute subdural hematoma

  • 概念
  • くも膜と硬膜との間に生じる血腫
  • 一次性脳損傷との関連が深く、脳挫傷部の動脈や静脈からの出血と、橋静脈の破綻やまれに皮質動脈の破綻による出血がある
  • 血腫の形成は急速で、予後は不良である

  • 症状
  • 初期意識障害
  • 意識半清明期
  • 昏睡、脳ヘルニア徴候

  • 検査
  • 頭部単純X線: 頭蓋内骨折がない場合もある
  • CT: 脳表に広く広がる三日月状の高吸収域←くも膜と硬膜は癒着していない。脳内血腫を合併していることもある。

  • 治療
  • 緊急血腫除去術
  • 出血源の止血
  • 脳挫傷部の切除
  • 状況に応じて外減圧術


  • ref61
  • 051226
  • 脳内血腫

    頭蓋底骨折


  • Battle徴候→中頭蓋底骨折 -画像-
  • パンダの目徴候→前頭蓋底骨折

  • 髄液瘻を確認(髄液耳漏、髄液鼻漏)→保存的療法で自然治癒する

  • ref82
  • 051229
  • 慢性硬膜下血腫

  • chronic subdural hematoma

  • 概念
  • 硬膜内面と脳表の間の皮膜に包まれた血腫
  • 血腫は典型例ではチョコレート状の流動血である
  • 本人が覚えていないような軽い頭部外傷から3週間〜数か月して発症することが多い
  • 中高年男性、アルコール常飲者に多い

  • 症状
  • 痴呆症状、性格変化
  • 歩行障害尿失禁など
  • 進行すると慢性頭蓋内圧亢進症状

  • 検査
  • CT: 脳表に沿って半月状に広がる血腫(血腫の性状により低吸収域〜高吸収域)。等吸収域を示す場合はMRIが有用。脳萎縮では脳溝の圧排や偏位所見がない。

  • 治療
  • 穿頭術による血腫除去


  • ref61
  • 051226
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