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医学ノート
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http://suuchan.net/pukiwiki/
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放射線療法
早発効果と晩発効果
早発効果: 潜伏期が2〜3週以内。すべて確定的影響による。
放射線宿酔: 全身被爆では1.5Gy以上で生じるとされる
放射線口内炎
皮膚紅斑
脱毛
晩発効果: 潜伏期が数か月から数年以上
発癌: 小線量でも発生しうる
遺伝的障害: 具体的な因果関係としてはまだ証明されていない
寿命短縮: 具体的な因果関係としてはまだ証明されていない
白内障
骨髄低形成
成長障害
肺線維症
放射線脊髄炎
皮膚潰瘍
確率的影響と確定的影響
確率的影響
しきい値がない
遺伝子そのものの障害
遺伝的影響、発癌
確定的影響
しきい値があり、線量・効果がS字カーブ
細胞死にともなう機能障害
皮膚炎、
不妊
、
白血球
減少、
白内障
高LET放射線と低LET放射線
linear energy transfer; LET
電離粒子または光子が組織内を通過する際、飛跡1μmあたり失うエネルギーをkeV単位で表したもの
高LET放射線: 速中性子線、中間子線、α線、重イオン線
生物学的効果比が高く大きな殺細胞効果
酸素の影響を受けにくい
細胞周期依存性が少ない
損傷の修復をほとんど起こさない
直接作用が主体をなす
低LET放射線:
X線
、γ線、β線
間接作用が主体をなす
直接作用と間接作用
直接作用
高LET放射線で主体をなす
間接作用: 水分子に作用し、分子の電離、フリーラジカル、励起が起き、さらにこれらは種々のフリーラジカルやイオンを生成し、DNAを障害する
希釈効果: 低濃度のほうが放射線の効果が大きい
酸素効果: O2はフリーラジカルと反応する。酸素増感比(OER)= (無酸素化で同じ効果を得るに要する線量)/(酸素存在下で生物学的効果を得るに要する線量)。高LET線でOERが小さい。
保護効果: -SH基や-S-S-結合はフリーラジカルを奪い取る作用がある
温度効果: 温度の低下とともに放射線の生物学的効果が減少する(フリーラジカルの動きが鈍化、酸素効果)
組織による放射線感受性
ベルゴニー・トリボンドーの法則
細胞分裂が盛んなほど感受性が高い
組織の再生能力が大きいほど感受性が高い
形態的にも機能的にも未分化なほど感受性が高い
感受性順位
@リンパ組織、A骨髄、B生殖腺、C小腸上皮、大腸上皮、D口腔粘膜、皮膚上皮、E毛細血管、F
水晶体
、G毛嚢、H腎臓、肝臓、I肺
J
唾液腺
、K汗腺、皮脂腺、L皮膚全層、M膵臓、N副腎、
甲状腺
、O筋肉、心臓、P結合組織、大血管、Q軟骨、R骨、S神経
耐容線量
生殖腺の放射線障害:
一時
不妊
: 男性 0.15Gy 、女性 0.65-1.5Gy
永久
不妊
: 男性 3.5-6Gy、女性 2.5-6Gy
眼の
水晶体
:6-12Gy
肺:20Gy
腎:20Gy
小腸:45Gy(食道や直腸のほうが耐用線量が高い)
脊髄:45Gy
末梢神経:65Gy
LQモデル: Linear-Quadratic relation
α/β比: 分裂増殖細胞や腫瘍組織では10Gy前後、非分裂細胞や晩発性障害では1〜5Gyを示すことが多い
細胞周期と放射線感受性
M期、G2期、(G1期が長ければG1後期)で感受性が高い
sulfhydryl複合体(-SH基を有する保護物質)の濃度がS期に高く、M期に低い
放射線細胞障害の分類と回復
致死障害: 回復せず
亜致死障害(sublethal damage; SLD): 追加照射されなければ数時間で回復しうる障害。その回復はSLD回復といい、高LET放射線では小さいかほとんど認められない。正常分裂細胞、癌細胞に共通して認める。
潜在性致死障害(potentially hethal damage; PLD): 照射後に細胞の環境を変えることで、致死にいたるべき細胞が回復する障害。この回復をPLD回復といい、高LET線では小さいかほとんど認められない。
分割照射と4R: 分割照射は4つのRにより有益
4つのR
回復repair: SLD回復
再増殖repopulation
再酸素化reoxygenation
再分布redistribution: 照射により同調された細胞周期が、時間の経過により再度全周期に分布
多分割照射 hyperfractionation: 全治療期間を変えず1回の照射線量を少なくし1日の照射回数を増やし、大きな総線量を与える
晩発性障害を軽減できる
早期障害と治療効果は変わらない
耐用線量が相対的に増加するため総線量を増やすことができる
頭頸部癌、
食道癌
、
肺癌
で有効
急速分割照射 accelerated treatment: 1回総量と総線量は同じで1日の照射回数を増やす
腫瘍細胞の再増殖を抑えることができる
早期障害は増強される
晩発性障害は変わらない
分割照射における総
放射線療法
期間と治療効果
臨床例で照射期間が20-30日を越えて1日延長する毎に腫瘍を制御する総線量がより多く必要←放射線抵抗性細胞の再増殖が急速に起こる(加速再増殖)
治療期間の延長は治癒率の低下: 頭頸部癌、
食道癌
、
子宮頸癌
線量率効果と逆線量率効果
線量率効果: 線量率が低下すると放射線効果は減弱
逆線量率効果: 線量率が十分低下すると(0.5cGy/min前後)分子異常チェック遺伝子の働きでG2末期ですべての細胞がストップし、G2期は感受性が高いため細胞の致死効果が増強される。低線量率小線源治療の根拠のひとつ。
放射線増感方法
分割照射による再酸素化
高圧酸素療法
と混合ガスの利用
増感剤:
シスプラチン
や
5-FU
などの
抗腫瘍薬
は増感作用がある。低酸素細胞増感剤。
高LET放射線
温熱療法:
放射線療法
と相補的
pH
が低い細胞(一般に低酸素)に有効
S期に感受性が高い
非分裂細胞の方が感受性が高い
43℃前後、40〜60分の加温が行われる
標準的線量
根治的治療: 1回1.8-2Gy、30-35回、60-70Gy
対症的治療: 1回3Gy、10 回、30Gy。1回2Gy、20-25回、40Gy。
照射野
大照射野
全リンパ節照射・亜全リンパ節照射: ホジキン病
傍大動脈・骨盤部照射: 精巣上皮腫
全脳・全脊髄照射: 胚芽腫、
髄芽腫
、悪性
上衣腫
全頭蓋腔照射: テント上の脳室
上衣腫
、
悪性リンパ腫
、
転移性脳腫瘍
など
疾患の特徴: 高放射線感受性、浸潤・転移する可能性が高い、浸潤・転移部位が予測可能
中照射野を用いる疾患の特徴
周囲に浸潤傾向が強い: 悪性
神経膠腫
など
小照射野を用いる疾患の特徴
進展性増殖
正常との境界が明瞭
大線量の照射可能
定位放射線照射
良い適応:
神経鞘腫
、
髄膜腫
、
下垂体腺腫
、動静脈奇形
定位手術的照射: 1回照射
定位
放射線療法
: 分割照射
密封小線源と非密封線源
密封小線源
舌癌
: 組織内照射、低線量率、セシウム
子宮頸癌
: 腔内照射、高線量率
永久刺入に用いられるのは198Auと125I
非密封線源
甲状腺癌
: 放射性Iはβ線とγ線を出すが、β線に治療効果(透過性が低く周辺しか破壊しない)
89Srや131Iを用いる
ブラッグピーク
一定深さで急激にエネルギーを放出し消滅する物理特性。陽子線や重粒子線にある。
対象疾患
ホジキンリンパ腫
: 1回線量が1.5Gy〜2Gyの場合、総線量は40Gyが標準。
子宮頸癌
: V期での
放射線療法
の5年生存率は約50%。低線量率線源は高線量率線源より治療時間が長く患者の負担が大きく、術者の被爆が多い。腔内照射の適応はWaあるいはWb期まで。
甲状腺癌
:
放射性ヨード内用治療: 分化型
甲状腺癌
の転移例が適応。主としてβ線の細胞致死作用による治療。
甲状腺
全摘出が必要。ヨード制限が必要。3〜7日程度は非密封小線源治療病室に入院する必要がある。
転移性脳腫瘍
: 治療は原発巣に優先する
頭頸部癌: 粘膜障害は回復するが、
唾液腺
の分泌障害は残存
舌癌
の組織内照射: T1,T2の5年局所制御は80〜90%。リンパ転移例では5年生存率30〜40%。
上顎癌
: 頚部リンパ節転移は少ない。併用化学療法は主に動注。
上咽頭癌
: 放射線感受性。早期でも全頸部を含む照射野。照射前あるいは照射後の化学療法併用で予後改善。
下咽頭癌
: 予後悪い
声門癌: T1、T2では原発巣のみの小照射野(リンパ節転移は少ない)。2Gy/回、総線量60〜70Gyが標準。
声門上部癌: 予防的に上中頸部リンパ節を照射野に含める
肺
小細胞癌
: 完全寛解に至った例では予防的全脳照射で生存率向上
食道癌
: 表在癌で腔内照射併用が治療度を向上させる
転移性骨腫瘍
:
疼痛
解除、病的
骨折
防止。麻痺が完成すると症状軽快の可能性は低い。
乳癌
: 他の腺癌に比べて放射線感受性は高い。局所の再発の予防に効果があるが、生命予後には影響しない。
前立腺癌
ref4
:
ref85
051025
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