骨髄炎

  • osteomyelitis

  • 概念
  • 骨組織の感染を意味する
  • 多くは血行性感染だが、隣接軟部組織からの侵食、開放骨折や穿刺や手術での直接感染もある
  • MRIが有用な検査となる
  • 慢性化しやすい

  • 治療
  • 局所の安静: 患肢の固定
  • 抗生物質: 2週間以上の点滴静注と、その後に少なくとも6週間の内服投与
  • 外科的処置: 急性化膿性骨髄炎抗生物質投与24時間経過しても症状の改善が得られなければ、皮下膿瘍部切開により排膿させ、骨皮質を開窓し骨髄内圧を減圧させる。乳児急性化膿性股関節炎では骨頭壊死を防ぐため早期に排膿する。


  • ref77
  • 050925

  • 急性化膿性骨髄炎

  • acute pyogenic osteomyelitis

  • 概念
  • 80%が黄色ブドウ球菌
  • 発症は急激で局所の腫脹と疼痛を伴い、頭痛発熱などの全身症状も見られる

  • 病態
  • 小児では骨幹端部に好発←類洞で血流が停滞し細菌増殖
  • 成人では骨端軟骨が消失しているのでどこでも起こる
  • 上肢より下肢に好発する
  • ハバース管やフォルクマン管を通り骨皮質を破壊→膿瘍形成→外界まで達する→瘻孔形成
  • 骨組織の破壊→腐骨→外骨膜下に新生した骨(骨柩) -画像-
  • 股関節ではしばしば化膿性関節炎へと進展する(乳児化膿性股関節炎

  • 症状
  • 全身症状: 発熱悪寒全身倦怠感
  • 局所症状: 疼痛、熱感、発赤、腫脹

  • 検査
  • 血液検査: 炎症所見
  • 単純X線
  • 発症時は一般に正常
  • 乳児で発症後約5日、学童期で1〜2週を過ぎると、骨萎縮や骨膜反応像が出現
  • MRI
  • 早期画像診断に有用
  • 病巣の広がりや膿瘍などの描出

  • 鑑別
  • 感冒
  • 急性白血病
  • 骨腫瘍: 骨肉腫Ewing肉腫
  • 好酸球性肉芽腫
  • 疲労骨折


  • ref1,p386;ref77
  • 050515;050925
  • 急性化膿性脊椎炎
  • acute pyogenic spondylitis

  • 概念
  • 診断そのものが後れる傾向にある
  • 多くは血行性感染で、糖尿病、癌患者など、中高年での報告例が増加
  • 起炎菌として黄色ブドウ球菌多く、グラム陰性桿菌もある

  • 症状
  • 発熱
  • 運動時痛
  • 安静時痛: 特に夜間の背部痛

  • 診断
  • MRI
  • 椎間板の狭小化とその上下の隣接椎体の骨破壊 -画像-
  • 椎体周囲膿瘍: 硬膜外膿瘍など
  • 腰部では腰筋膿瘍
  • 細菌培養
  • CTガイド下骨生検
  • 細菌検出率は60%前後


  • ref77
  • 050925
  • 慢性化膿性骨髄炎

  • chronic pyogenic osteomyelitis

  • 概念
  • 化膿性骨髄炎は慢性化しやすく、慢性化すると年余にわたり増悪寛解を繰り返す
  • 細菌培養は陰性であることも少なくない
  • 骨萎縮像、硬化像、骨膜反応、腐骨、骨柩が混在

  • 合併症
  • 四肢長差と変形: 炎症による血流増加で長軸成長が亢進するが、逆に骨端軟骨が破壊されると患肢は短縮する
  • 瘻孔: 根治手術が必要
  • 皮膚癌: 瘻孔部から有棘細胞癌が発生することがある
  • 関節拘縮と強直
  • 病的骨折: 感染巣での骨破壊が著しい場合


  • ref77
  • 050925
  • Brodie骨膿瘍

  • 概念
  • 潜行性に経過する化膿性骨髄炎の特殊型
  • 長期にわたって無症状で経過し、ときに局所重圧感や疼痛を自覚して初めて診断されることが多い
  • 起炎菌は黄色ブドウ球菌が多い
  • 骨幹端部に好発する
  • 円形または楕円形の透過像が単発にみられ、その周囲に骨硬化像がみられる


  • ref77;ref24
  • 050925;060129
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