薬疹



  • 概念
  • 体内に摂取された薬剤およびその代謝産物の直接的または間接的な作用によって誘導される粘膜皮膚病変
  • 外用薬もその意味では含まれるが、通常は接触皮膚炎として扱う
  • 薬疹を疑った場合は、服用薬剤の数、量、服用歴、発疹出現までの期間を明らかにする
  • 重症型では服薬を中止しても進行するので注意

  • 発生機序
  • アレルギー性: T、V、W型
  • 感作が必要:
  • 既感作で1日〜3日、投与中の感作で1週間から6週間で出る
  • 造影剤は体内に長く残り続けるのでこの間に感作が成立することもある
  • 抗てんかん薬は1か月ぐらいして発症
  • T型は即時型で蕁麻疹がでる
  • 非アレルギー性
  • 容量依存性
  • 蕁麻疹も出現しえる: たとえばNSAIDでアラキドン酸カスケードの関係でヒスタミンによるもの(要するにヒスタミンがポイント)

  • 発疹
  • 紅斑丘疹型
  • 最も多い型
  • 播種状に体幹を中心に左右対称性に掻痒を伴う紅斑や丘疹が多発
  • T細胞遅延型アレルギー反応の関与が推定されている
  • 多形紅斑型
  • 掻痒を伴う環状紅斑が多発
  • 一部はStevens-Johnson症候群に移行
  • 真皮型ではV型アレルギー反応の関与も推定されている
  • 表皮型では細胞障害性T細胞によるものと考えれている
  • 紅皮症
  • 紅斑丘疹型や湿疹薬疹から移行する
  • 湿疹
  • 掻痒の強い丘疹を主体とし、病理学的に海綿状態を伴う
  • 貼付試験陽性例が多い
  • 蕁麻疹
  • アレルギー性ではT型アレルギー反応が介在し、皮内反応が陽性となる
  • 非アレルギー性もある
  • 重症型: 薬剤の中止と強力な治療が必要
  • 皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群
  • 中毒性表皮壊死剥離症

  • 治療
  • 薬剤の中止:アレルギー性は絶対的
  • 局所療法: 皮膚科的外用療法、中毒性表皮壊死剥離症ではU型熱傷に準ずる、粘膜病変には軟膏
  • 全身療法: ステロイド、補液、感染防御、呼吸循環管理

  • 薬疹軽快後の原因薬剤の同定
  • 内服誘発試験がもっとも信頼性が高いが重篤な薬疹には適応にはならなく、そのほかの場合でもメリットとリスクを考えて同意を得て実施
  • T型の場合は、プリックテストスクラッチテスト皮内反応内服誘発試験の順で信頼性もリスクも高くなる
  • T型以外の場合は、貼付試験皮内反応内服誘発試験の順で信頼性、リスクが高くなる
  • 薬疹の薬剤は二度と使わないことと、薬歴をつけることがもっとも大事


  • ref4;ref26;ref64
  • 050919
  • Contents