顔面神経麻痺


  • 顔面神経の構造と機能
  • 大錘体神経: 涙腺を支配する副交感神経成分。軟口蓋の味覚支配。
  • アブミ骨筋神経: アブミ骨筋を収縮させ過大音から内耳を保護
  • 鼓索神経: 舌前2/3の味覚支配。舌下腺と顎下腺を支配する副交感神経成分。
  • 顔面神経本幹: 以上の3本の分岐を出した後に茎乳突孔を出て表情筋を支配する

  • 病態
  • 末梢性の大半は絞扼麻痺: 顔面神経管内での神経浮腫により虚血状態。5日以上続くと不可逆性の障害。

  • 原因疾患
  • 中枢性
  • 核性
  • Millard-Gubler症候群など
  • 末梢性
  • Bell麻痺: 約70%を占める
  • Ramsay Hunt症候群
  • 真珠腫性中耳炎
  • 耳下腺腫瘍
  • 外傷
  • 手術合併症: 聴神経腫瘍摘出術、鼓室形成術、耳下腺腫瘍摘出術など
  • 全身疾患: 白血病サルコイドーシス(Heerford症候群)など

  • 検査
  • Schirmer検査(涙液分泌検査)
  • アブミ骨筋反射
  • 電気味覚検査
  • 電気神経検査: 顔面神経本幹を耳下部で電気刺激して表情筋の筋電位の振幅をみる。健側の10%以上の低下では予後は良くない。
  • 神経興奮性検査: 顔面神経本幹を耳下部で電気刺激する際に、表情筋の収縮を起こす最小閾値を測定する。健側より3.5mA以上高いと予後は良くない。


  • ref19
  • 051114
  • Bell麻痺


  • 概念
  • 多くは単純ヘルペスウイルスの再活性化に起因する顔面神経麻痺とされる
  • 水痘・帯状疱疹ウイルスの再活性化に起因するが疱瘡を生じない場合(無疱疹性帯状疱疹)も、ウイルス学的検査を行わない限りBell麻痺と診断される
  • 約70%が自然治癒

  • 検査 ⇒顔面神経麻痺
  • 表情筋スコア
       ほぼ正常4点部分麻痺2点高度麻痺0点
    安静時非対称   
    額のしわ寄せ   
    軽い閉眼   
    強い閉眼   
    片目つぶり   
    鼻根のしわ寄せ   
    頬を膨らます   
    イーと歯を見せる   
    口笛   
    口をへの耳に曲げる   


  • 不完全治癒例の後遺症
  • 麻痺側の筋肉の拘縮
  • 病的共同運動: 神経の回復過程での混線に起因。眼輪筋を使うたびに口唇筋が動いたりするなど。
  • ワニの涙: 神経の回復過程での混線に起因。食事をするたびに涙が出る。

  • 治療
  • 副腎皮質ステロイド薬: 神経浮腫を軽減させる
  • 内耳機能改善薬: ATP製剤やビタミンB12など
  • 循環改善薬: プロスタグランジン製剤など
  • アシクロビル


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