吸入麻酔薬



  • 体内動態
  • 吸収
  • 肺胞濃度の上昇が速いと動脈血濃度と脳内濃度の上昇も速い: 動脈血濃度と脳内濃度は速やかに肺胞濃度と平衡に達する
  • 影響因子:
  • 肺胞への供給: 肺胞換気量、血液への溶解度が大きい麻酔薬ほど効果が大きい、濃度効果、二次ガス効果(高濃度のガスと低濃度のガスの同時吸入により、 高濃度のガスが血液に大量に取り込まれることで、 低濃度のガスの肺胞濃度が上昇する)、機能的残気量(大きいほど希釈され導入が遅れる)
  • 血液への移行(速いほど肺胞濃度上昇は遅くなる): 血液/ガス分配係数(37℃、760mmHgで血液1mLに溶け込む量mL、小さいほど肺胞濃度上昇は速い)、心拍出量、麻酔薬分圧差、換気血流不均等分布(麻酔の導入が速い)
  • 排泄
  • 呼気: 麻酔時間が長くなると筋肉や脂肪からの排出に時間が掛かる(血流少ない、組織への溶解度高い)
  • 代謝: 一部は肝臓で代謝される

  • MAC: 疼痛刺激で50%の患者が体動がない肺胞内麻酔濃度
  • 95%の患者で体動を起こさない濃度は1.3MACに相当
  • 影響因子
  • 体温: 低体温で減少し高体温で増加
  • 年齢
  • 未熟児では小さい
  • 生後1〜6か月が最も大きい
  • 加齢とともに減少

  • 薬理作用(揮発性麻酔薬)
  • 中枢神経系
  • 意識消失、健忘
  • 脳酸素消費量低下
  • 脳血管拡張
  • 鎮痛作用はない
  • 呼吸器
  • 用量依存性に呼吸抑制
  • 気管支拡張作用
  • 線毛機能抑制
  • 循環器
  • 用量依存性に血圧低下
  • 脳、筋、皮膚への血流増加
  • カテコラミン不整脈誘発作用に対する心筋感受性亢進: ハロタンで強く、セボフルランイソフルランでは問題にならない
  • 筋肉
  • 筋弛緩効果: セボフルランイソフルランで強い
  • 悪性高熱症のトリガー: すべて起こし得るが、 ハロタンで最も発症しやすい


  • ref22
  • 051014
  • 亜酸化窒素


  • 概念
  • ガス性麻酔薬
  • MAC: 104%
  • 鎮痛作用あり
  • 呼吸抑制なし、気管支拡張なし、気道刺激性なし
  • 血圧→、脈拍数→、心拍出量→
  • 生体内代謝率0%

  • 利点
  • 血液/ガス分配係数0.47: 吸収と排泄が速い
  • 鎮痛作用あり
  • 循環、呼吸の抑制がほとんどない

  • 欠点
  • 閉鎖空に拡散: 気胸イレウス、空気塞栓などには禁忌
  • 投与中止により拡散性低酸素症が起こることあり: 予防に中止後3〜5分間100%酸素投与
  • 長時間の吸入で骨髄抑制: ビタミンB12と反応


  • ref22
  • 051014

  • セボフルラン


  • 特徴
  • 血液/ガス分配係数0.65: 吸収と排泄が速い
  • 気道刺激性が少ない: 小児の導入薬剤の第一選択
  • 循環抑制は軽度
  • カテコラミンに対する心筋の感受性を高めない


  • ref22
  • 051014
  • イソフルラン


  • 特徴
  • 生体内代謝率0.2%: 肝、腎障害をもつ患者などに適する
  • 脳圧上昇軽度、脳代謝抑制: 脳外科の麻酔に適する
  • 体血管拡張、心拍数上昇
  • 気道刺激性


  • ref22
  • 051014
  • ハロタン


  • 特徴
  • 血液/ガス分配係数2.4: 導入、覚醒が最も遅い
  • 心筋抑制
  • カテコラミン不整脈誘発作用に対する心筋感受性亢進
  • 肝での代謝が多い: 肝障害に注意


  • ref22
  • 051014
  • エンフルラン

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