予防医学


  • 段階的予防
  • 一次予防: 健康増進と発症予防により、罹患率の減少を目指す
  • 二次予防: 早期発見、早期治療により、死亡率の減少を目指す
  • 三次予防: リハビリテーション、合併症予防、再発予防により、社会復帰を目指す


  • ref96;ref4
  • 051128
  • 健康増進

  • health promotion

  • 第1回ヘルス・プロモーション会議(オタワ宣言)1986年
  • 健康増進は、人々が自分の健康をコントロールし、改善させようとする過程である。身体的、精神的、社会的に完全に良好な状態に達するためには、個人およびグループは向上心を自覚し、環境を変えて対処しなければならない」

  • 第2回ヘルス・プロモーション会議、1988年
  • 「政府は国民にその健康を脅かす行動に責任をもてと言う前に、国民の健康増進のために支えとなる環境を作り出すべきである」→行政レベルでの健康づくり政策

  • 健康日本21
  • 第一次予防に重点を置いている
  • 生活の質の向上も重視
  • 具体的な数値目標
  • コミュニティヘルスの考えに基づく社会環境作りの必要性を強調
  • 健康増進法による法的根拠



  • ref96
  • 051128
  • 喫煙


  • 喫煙状況(平成15年度)
  • 男: 48.3%(漸減傾向)
  • 女: 13.6%(ほぼ横ばいだが、20〜30歳代の喫煙者率が上昇してきている)

  • たばこ規制枠組み条約(2005年2月27日)

  • たばこ煙の成分
  • 構成物質は約4,000種類といわれる
  • ニトロソアミン、ベンゾピレンなどの60種類以上の発癌物質が含まれている
  • 粒子状物質は主流煙より副流煙に多く含まれる

  • 健康影響
  • 全死亡リスク: 非喫煙者の2倍以上高い
  • たばこによる死亡の占める割合の推計値
  • 死因: 17%
  • 全がん: 30%
  • 肺癌: 87%
  • 口腔、咽頭食道癌: 60%
  • 慢性閉塞性肺疾患: 66%
  • 血管疾患: 13%



  • ref96;ref97;ref99
  • 051128

  • 能動喫煙の急性影響

  • 主な原因物質
  • ニコチン: 心血管系機能、代謝、中枢神経系機能、内分泌機能
  • 一酸化炭素: 赤血球運搬能低下による二次的なものが主とされる

  • ニコチンの中毒症状
  • 副交感神経節: 流涎、下痢徐脈頻脈縮瞳散瞳
  • 交感神経節: 顔面蒼白、血圧上昇、頻脈不整脈、発汗
  • 神経筋接合部: 脱力→筋弛緩
  • 中枢神経系: 悪心嘔吐意識障害痙攣、呼吸促進・抑制、乏尿(←ADH分泌亢進)

  • 精神神経機能に及ぼす影響
  • 気分: 鎮静感、安定感、幸福感、活力増強、疲労軽減効果
  • 認知機能: 情報処理能の速度と正確性の向上
  • 短期記憶促進

  • 循環器系に及ぼす影響
  • 心拍数と血圧の増加
  • ニコチン作用: アドレナリン作用性神経終末でノルエピネフリンを遊離し、副腎髄質でのカテコラミン遊離を促進
  • 皮膚温低下: 足指先により顕著
  • 冠血流量: 喫煙による心筋酸素需要に対応して増加。既に冠動脈の硬化がある場合は血管抵抗低下が起こらず血流量は増加しない。
  • 胎盤血流量低下

  • 血液性状に及ぼす影響
  • 酸素運搬機能の障害
  • 血小板凝集能の亢進

  • 呼吸機能に及ぼす影響
  • 気道抵抗上昇

  • 消化器系に及ぼす影響
  • 胃液分泌亢進
  • 胃粘膜抵抗低下

  • 代謝に及ぼす影響
  • 代謝促進
  • 血糖上昇
  • 遊離脂肪酸増加
  • 過酸化脂質増加
  • HDL-C低下


  • ref6,p263;ref99
  • 050612;051128
  • 喫煙とがんとの関連

  • 因果関係がある癌
  • 肺癌
  • 食道癌
  • 口腔癌、中咽頭癌下咽頭癌
  • 喉頭癌: 最も高い相対危険度を示す
  • 腎盂・尿管・膀胱癌

  • 関連はあるが因果関係については議論がある癌
  • 子宮頸癌

  • 弱い関連があると考えられる癌
  • 腎細胞癌
  • 胃癌
  • 肝癌
  • 白血病
  • 口唇癌
  • 上顎癌
  • 上咽頭癌

  • 関連があるかないか議論がある癌
  • 大腸癌
  • 乳癌

  • 負の関連があるとされる癌
  • 子宮体癌


  • ref99
  • 051128
  • 喫煙と循環器疾患
    喫煙と呼吸器疾患
    喫煙によりリスクが低下するとされる疾患

  • Parkinson病
  • ニコチンのドパミン産生能促進作用: ドパミン産生細胞の脱落を阻止する効果とは異なる
  • 病前性格により非喫煙者が多いことの関与も考えられる

  • 潰瘍性大腸炎
  • 喫煙者にリスクが低く、量反応関係がある
  • 禁煙者(過去喫煙者)にリスクが高い

  • 子宮体癌


  • ref99
  • 051128
  • 受動喫煙
    受動喫煙の急性影響
    受動喫煙の慢性影響

    アルコール


  • 飲酒様態
  • 成人1人あたりの飲酒量は40年前の約1.5倍
  • 多量飲酒者は40〜50歳代の男性が最も多い

  • 健康日本21
  • 適度ある飲酒は「1日あたり平均純アルコールで30mL(約20g)」: ビール中瓶1本、清酒一合
  • 女性は男性より少ない量が適切

  • 飲酒による健康障害
  • 急性影響
  • 急性アルコール中毒
  • 慢性影響
  • 循環器への影響
  • 多量飲酒により高血圧
  • アルコール30mL程度までは虚血性心疾患に対して抑制的に働く
  • アルコール45〜60mLを超えると脳卒中の危険度は増す
  • アルコール性心筋症: 心不全症状、不整脈
  • 消化器系への影響(⇒アルコール性肝障害
  • 精神神経系への影響(⇒アルコール関連障害
  • 代謝系への影響: 尿酸値上昇、中性脂肪上昇、HDL-C上昇、LDL-C低下
  • 総死亡率: 純アルコール30mL程度(ビール中瓶1本、清酒一合)までは少し低くなる


  • ref4;ref1
  • 051130
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